HINONABE東名阪ツアー『Blue』大阪編レポート!

11月21日、千葉発の4ピースバンド・HINONABEの初東名阪企画『Blue』が大阪にて開幕した。企画初日から多くの人が集まり、メンバー自ら「対バンしたい」と声をかけたライティライト、mukと共に会心のライブを見せ、終演後の物販にも長蛇の列ができていた。

そんな1日のライブレポートを行うが、この後も28日名古屋公演、12月5日東京ワンマン公演があるため、HINONABEのライブは初披露となった『さよならきらきら』の様子を中心にお送りする。他の部分は隠しながらレポートのため全体的にダイジェストほどの文量だが、楽しかった空気は匂うと思う。それが名古屋編、完売となった東京ワンマン編を控える方のワクワクがアップすれば幸いだ。

1番手はライティライト。リズミカルでキャッチー、高いポップセンスが光る楽曲たちを「いけるかセカラン!」とはう(Vo.Gt)の言葉やアグレッシブな演奏で、フロアに強くそのポップミュージックをぶつけていく。そこに対してフロアも感情をぶつけ合う送受信がしっかり行われていた。ただ「ポップじゃないことも歌う」と始めた悲しみや痛みも伴うナンバー『ばね』が、より気持ちを丸裸にしていき大量のハンズアップを引き起こしていたのが印象的。HINONABEの磯敢太(Vo.Gt)も両手を挙げて応えていた。

はうと磯は同い年。「このシーンを一緒に盛り上げたいと思っています」とはうは話した。ただMCはそのくらいで、その気持ちはとにかく曲に込めて届けていた。パッケージされていた温かさや冷たさ、キラキラの鮮度はどれも高く、いつ出会っても新鮮な気持ちを呼び起こしてくれるだろう。東京のポップバンドの意地を見た30分だった。

2番手はmuk。今の彼らの大阪のライブでは珍しいほど初見が多かった。秋本ユク(Gt.Vo)は丁寧にmukというロックバンドの役割やスタンスを説明。曲だけでなく、MCからも感じる日常の空虚さや退廃さをまとった雰囲気ゆえの爆発力や、そのために1つ1つ楽曲に1番ハマるピースを考えて届けていること、そして曲中やこの日のために衣装を青で統一したところからも伝わる優しさと言った面からも、HINONABEとの共通点はいくつも感じられたし、曲の力でしっかり心を掴んでいた。

もちろんテンポや衝動の向こう側のようなステージにも凄みもあったが、一緒に暴れるのではなく「あぁ自分にもこういうところあるなぁ」と自分の代わりに爆発してくれるmukを見て、拳はもちろん、笑顔で感謝の目線や拍手を全力で送る人が多かったように見えた。心にクソッタレが溜まった夜に聴く音楽の選択肢が増えたからだろう。秋本も「また会えたら幸せです!」と伝えたが、多分その日は近い。

photo by Misaki Uchida

そしてHINONABEの出番に。「Blue初日!ラストやらせていただきます。大阪よろしく!」と磯が挨拶してスタート。「大阪に来てくれたあなたたちのために歌います!」と変幻自在なメロディで次々とシーンを変えながら会場を掌握。まるで漫画週刊誌をめくるかのごとく多彩な世界観の楽曲を繰り出していく。物販エリアで見ていたmukの長谷川ミュウツー(Dr)もノリノリ。磯の支配力のあるボーカルは相変わらず力強いが、そのボーカルを後押しする菊池楓(Gt.Cho)、松岡優之介(Ba.Cho)、佐藤ケンゾウ(Dr.Cho)のコーラスもより世界観を強固なものにしている。これはこの1年の進化だろう。当然、演奏は言わずもがなだ。サーキットフェスなどの30分尺では味わえないような曲間の繋ぎのこだわりも楽しみにしてもらいたい。なかなかにHINONABEの色と湿度をしている。

新曲『さよならきらきら』について触れる。イントロが鳴り出した瞬間に重力が軽くなったことにまず驚く。その後に歌詞が雪のように降り注ぐ。その何よりも潔白な言葉の光に触れたら、記憶の中にある何かを鎮めている自分がいた。終盤、ステージ上の4人は激情的な演奏をしているが、不思議と心は穏やかになる感覚。ライブでこそ真価を見せるタイプのバラードであることは間違いないので、これからも大事な1曲となるだろう。

「大阪は去年の今頃に初めて遠征をしたくらいです。1年でこんなにも来てくれて本当に嬉しいです。共演してくれた2組とフロアにいるあなたに愛を込めて」と磯は言葉でも感謝を伝えるし、大阪に来るたびに自信を深めている頼もしいステージングからも伝わった。佐藤が思わず立ち上がってドラムを叩いたり、磯も被っていた帽子を脱ぎ捨て地声で叫ぶなど、衝動も全開。まずは大阪に消えない1ページを刻みつけて、企画初日は終了した。

photo by Misaki Uchida

大阪では初めてのアンコールも起こった。そこで磯は今回のツアータイトル『Blue』にも触れた。思えばライティライトやmukにも独自の青の部分があったし、名古屋で共演するクレイジーウォウウォ‼︎とCrab 蟹 Clubにもまた個性のある青がある。大阪・名古屋の共演者とフロアから得た青を呑んだHINONABEがワンマンでどんな青を見せてくれるのか。楽しみにしてもらいたい。

photo by Misaki Uchida

写真:Misaki Uchida
https://x.com/camerayoudeshu
文章:遊津場
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ライブ情報

11/28 @名古屋 ell.FITS ALL
HINONABE 自主企画 『Blue』
act
HINONABE/クレイジーウォウウォ!!/Crab蟹Club

http://eplus.jp/hinonabe2025/