【新曲レビュー】RYO Weekly Music Selection 6選≪2025/12/10≫

BE:FIRSTがCM出演するファミリーマートのクリスマスタイアップ曲。
ゴスペルをベースにドラマチックに展開する軽快なトラックは、まさにクリスマスらしさ全開。華やかさがあり、鈴の音や街灯のあかりを思わせる、ぬくもりのあるコーラスワークが印象的だ。

寒い季節に心を温めてくれるこの楽曲。個人的にも、彼らがデビューしてからのこの4年間はBE:FIRSTの存在に何度も助けられ、1曲1曲に心を動かされてきた。そんな彼らから、クリスマスプレゼントをもらえたような気持ちにさせてくれる一曲だ。

今年デビューし、怒涛の勢いで音楽シーンを席巻したHANA。そんな彼女たちが、この1年間の歩みをそのまま音に落とし込んだ渾身の一作をリリースした。

タイトル通り、ノンストップでラップが展開され、7人それぞれが個性を打ち出しながら、デビュー時からの変化や成長を綴っている。私自身、今年聴いた楽曲の1位と2位はHANAの楽曲だった。それほど日常的に聴いていた存在だ。来年、彼女たちがどんな存在感を示していくのか、今から楽しみでならない。

CLAN QUEENのyowaをゲストに迎えた今作。このコラボを知ったとき、心の底から嬉しかった。両者が出演したイベントを観ていたこともあり、以前から楽曲を追い続けてきた2組だからこそ、実現したこと自体に強い意味を感じる。

紫 今は今作について「作詞作曲編曲は紫 今ですが、CLAN QUEENのバイブスとサウンドへの愛とリスペクトを込めて制作しました」と語っている。その言葉通り、CLAN QUEENの音楽性と紫 今の独自性が自然に混ざり合った仕上がりだ。

また、紫 今とyowa、それぞれ歌声の質感の違いが際立つことで、“天獄と地極”というタイトルが示す両極の魅力がしっかりと表現されているように感じられた。個人的にも、興奮が冷めやらない印象的なコラボ作品だ。

I Don’t Like Mondays.が作り上げた王道のクリスマスソング。KENJIが「Wham！のような王道クリスマスソングをずっとやりたかった」と語る通り、その想いがしっかりと形になった楽曲だ。

クリスマスらしいきらびやかなサウンドの中に、バンドらしいグルーヴ感が自然に溶け込んでいる。色気のあるボーカルが楽曲の世界観に深く引き込み、そっと一人で聴きたくなるような余韻を残してくれる。静かに浸れる、大人のクリスマスソングに仕上がっている。

Vo.中野大地によるソロプロジェクト、modern times Bloomが新曲をリリース。
本作は、誰もが経験する別れと、その後も続いていく生活を描いた一曲だ。受け入れきれない想いを抱えながらも、時計の針だけは淡々と進んでいく。ふとした瞬間に蘇る面影や感情が、静かに紡がれていく。

雪の降る様子や時の流れを感じさせるリズム。愛情とぬくもりを帯びたボーカルの歌声が、心にそっと触れてくる。
「からから乾く心」というフレーズの中毒性も相まって、自然と何度も聴きたくなる。

多くの人の心に静かに入り込んでいく、冬に寄り添う一曲だ。

「誰かの心に寄り添える温かな歌を。」をコンセプトに活動をスタートした灯火日和。
活動休止中のネオンに恋してのメンバーでもある、Vo.田中志帆乃とDr.増田 遥によるバンドだ。イントロから「これが私たちの音楽だ」と伝えてくるようなポップなサウンドで、自然と気持ちが高まっていく。
キュートさの中に芯のある歌声、ポップで高揚感のあるバンドサウンド、存在感のあるドラムのリズム。MVからは、その楽しさがより一層伝わってくる。
今回が初リリースとなるが、今後の音楽も楽しみにしたい存在だ。