【新曲レビュー】RYO Weekly Music Selection 5選≪2025/12/24≫

こちらは、私が公式ユーザーを務めるストリーミングサービスの AWAで毎週水曜日に公開される『【邦楽】今週の最新曲』というプレイリストを聞いてオススメの楽曲を紹介しています。

今週は293曲の中からおすすめの5曲を紹介します。ぜひ、新曲と出会うきっかけに。

King & Prince『Theater』

7thアルバム『STARRING』をリリースしたKing & Prince。
アルバムリリース前から、本作の歌いだしはTikTokを中心に話題となっており、その時点ですでに期待感は高まっていた。

今回のアルバムのコンセプトは“映画”。この曲をはじめ、今年リリースされた楽曲が軒並み好みだったこともあり、通して聴いたときには、今年トップクラスと言っていいほどの感動を覚えた。1曲1曲が映画をテーマに描かれていることで、ジャンルレスでありながら洗練された空気をまとい、アルバムとしての満足感が非常に高い。

『Theater』で幕を開けるこの『STARRING』という作品は、普段彼らの音楽に触れてこなかった音楽好きにも強くおすすめしたい。そう断言できる完成度を持った、まさに傑作だ。

福山雅治『木星 feat. 稲葉浩志』

『映画ラストマン -FIRST LOVE-』の主題歌として書き下ろされた本作。
福山雅治が作曲・編曲・プロデュースを手がけ、稲葉浩志が作詞を担当するという、まさに特別なタッグによって生まれた楽曲だ。

今年はコラボレーション作品が数多くリリースされた一年だったが、その締めくくりに、これほどの大物アーティスト同士の共演が届けられたことには、素直に胸が高鳴った。福山雅治の色気をまとった歌声と、稲葉浩志の変わらないロックな歌声。その二つの“大人で唯一無二”な声が交わる未来を、デビュー当時から応援してきたファンは想像していただろうか。

世代もキャリアも重ねてきた二人だからこそ生まれた説得力があり、聴くほどにその重みが伝わってくる。これから2026年にかけて、さらに話題を集めていく可能性を感じさせる一曲だ。

Jairo『FLASH』

ヒューマンビートボクサーのJohn-TとYAMORIによるビートボックスデュオ、Jairo。
正直なところ、本作で初めて彼らの存在を知ったのだが、全293曲の中でもしっかりと存在感を放っていたのは紛れもない事実だ。

ヒューマンビートボックスのみで構成されたサウンドは、主張が激しすぎることはないが、耳に残る確かな個性があり、気づけば癖になっていく。そこに、伸びやかさと色気を感じさせる歌声が重なり、ビートボックスデュオならではの世界観が際立っていく。

異質さとオリジナリティを同時に感じさせるこの一曲は、Jairoという存在を強く印象づけるきっかけになった。今後の動きも自然と追いかけたくなる、そんな魅力を持った楽曲だ。

Lala『浮気相手さんへ』

「拝啓、私に送るラブソング」というキャッチコピーとともにリリースされた今作。
1月10日にリリースを控える、Lalaの3枚目となるフルアルバム『CHARM!!!』からの先行楽曲だ。

恨みすら滲むようなイントロから始まり、浮気相手への嫌味が淡々と綴られていくのかと思いきや、サビに入った瞬間に一気に疾走感が生まれ、爽やかさをまとって前を向くと決めた“私の覚悟”がはっきりと伝わってくる。その空気感の変化こそが、Lalaの持ち味だとあらためて感じさせられた。

楽曲の展開そのものが感情の揺れとリンクしていて、主人公の未練を残しながらも前へ進もうとする気持ちがまっすぐに響いてくる。聴き終えたあと、不思議と清々しさが残る、とても好きな一曲だ。

D’ypcys『Genuinely』

「ブラックミュージックを根底に、日本に馴染みのある音楽を」をテーマに活動するD’ypcys。約8ヶ月ぶりとなる新曲は、グルーヴィーでブルージーな、次世代のルーツミュージックと呼びたくなる一曲だ。

先日、主催イベントにも出演してくれた彼ら。ライブを観ていると、気づけば自然と体が揺れてしまう、その感覚こそがD’ypcysの音楽の魅力だとあらためて感じた。コンセプトでもあるブラックミュージックのエッセンスをしっかりと感じさせながらも、日本人にとってどこか馴染みのある音楽性が伝わってくる楽曲たちが印象的だった。

今作『Genuinely』も、そんな彼ららしさが詰まった一曲。グルーヴィーでおしゃれ、それでいて心地よさもあるサウンドに仕上がっている。ぜひ一度、体を委ねるように聴いてほしい楽曲だ。

AWAプレイリスト 収録

King & Prince『Theater』
福山雅治『木星 feat. 稲葉浩志』
SUPER BEAVER『生きがい』
Vaundy『呼び声』
ZICO/幾田りら『DUET』
ヨルシカ『プレイシック』
Fukase『I see you』
muque『bestie』
Laura day romance『後味悪いや | sour』
Juice=Juice『盛れ!ミ・アモーレ – From THE FIRST TAKE』
藤原さくら『OK』
Cloudy『無責任な肯定を』
『ユイカ』『私が選んだもの』
テレビ大陸音頭『hentai』
ヤスエでんじゃらすおじさん『終末論』
MHRJ『勝手に決めんなよ』
Jairo『FLASH』
Lala『浮気相手さんへ』
Chimothy→『スロウホワイト』
はいた雨ツブ『全員A型長男長女』
立花綾香『地獄の星』
琳子『必殺のキス』
美侑『Hug』
不眠旅行『とけr』
amanojac『一閃』
Mel『キンモクセイ』
D’ypcys『Genuinely』
Duqcy『Mad Blue』
マーマレードペンギン『タイムラプス』
ヤングオオハラ『クイーン』

“【2025/12/24オススメ新曲】RYO Weekly Music Selection” by RYO on AWA
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