【新曲レビュー】RYO Weekly Music Selection 6選≪2025/02/26≫

アニメ『チ。 ―地球の運動について―』の主題歌。2024年10月からNHK総合テレビで放送がスタートとしたこのアニメ。ただアニメスタート時はフルサイズとして完成をしていなかった。約5カ月の期間を経てついにリリース。待ちに待ったアニメのファンやサカナクションファンが聞いているだけでなく、曲が持つ力と楽曲の中毒性が幅広い人に広がりSpotifyの配信初日の再生回数は歴代最多記録を更新した。現在、2025年最大のヒット曲と早くも言われており、今後より多くの人が知っているサカナクションの代表曲になること間違いなし。

3月26日にリリースとなるニューアルバム『winderlust』の収録曲。作詞・作曲からマスタリングまで全ての音楽制作をメンバーの橘慶太が担当している。先日、ラジオの中でもw-inds.について語らせてもらったが、毎回自分の期待をいい意味で裏切ってくれる。こんな楽曲かなと想像をした斜め上を更新し続けるのだ。イントロのビート、スタイリッシュだけど新しい音楽に出会えた興奮を覚える曲構成。SNSやメディアで日々虚構が蔓延する現代社会に対する風刺的なメッセージが込められた歌詞もビートと合わさりしっかりと伝わってくる。より一層ニューアルバムが楽しみになってきた。

ABEMAオリジナルドラマ「死ぬほど愛して」の主題歌。ミニアルバム『END RE』の収録曲であり堂本剛が久々に描いたと語るド直球ラブソング。心地よいメロディと彼の優しく色気のある歌声が混ざり合い心にスーッと入ってくる。また、ベースラインやドラムが作り出すビートは、肩を揺らしたくなり、.ENDRECHERI.ならではのFUNKのエッセンスもしっかりと感じられる。今回のミニアルバムは彼のこれまでの活動を凝縮した上でアップデートされた音楽性を感じ取れる素晴らしい作品なのでぜひ聞いてほしい。

x(かける)の新プロジェクト・カxレオン。誰かの身近な出来事のようで、大きな冒険でもある一人の人生を通し、​あなたの生活とタイアップするアーティスト。毎週300曲以上の楽曲の中からチェックをするのだが、イントロのバンドサウンドのつかみが個人的に好きで一瞬でつかまれた楽曲。アニメ主題歌を彷彿させる疾走感のあるロックサウンドとかわいらしさが癖になる歌声がマッチして、気づけば中毒性を生み出しループして聞いていた。今回初めて知ったアーティストだが、今後も注目していきたい。

関西を中心に活動中のシンガーソングライター美侑。今回初めてのサブスク配信楽曲をリリース。今年の3月に高校を卒業する彼女が等身大の気持ちを歌詞に込めた1曲。学校のチャイムをイメージさせるサウンド。自身の夢に向かって走り続ける決意も伝わってくる。やさしくもあり、スモーキーな個性が魅力な彼女の歌声が楽曲全体からも伝わってくる。3月13日には阿部野ROCKTOWN 高校卒業記念ONE MAN LIVE【Circus】が決まっている美侑。彼女の音楽活動を今後も注目していきたい。

大阪発”きっかけ”ロックバンド。今作は、本当になりたかった理想の自分を見失い、社会の不満に苛まれる社会人をテーマに書いた楽曲。疾走感のあるロックサウンドとVo.芽生の熱く胸を躍らせる歌声。日々を頑張り続ける社会人に寄り添うメッセージが楽曲全体から伝わってくる。個人的にもライブを見たことがあるが熱量のあるライブが心を打つバンドなので是非、ライブでも楽しんでほしい。また、今回のジャケットは芸術家プロダクション アベイユ所属の羽戸康貴が担当しているのでジャケットもチェックしてほしい。