【新曲レビュー】RYO Weekly Music Selection 6選≪2025/03/26≫

16thアルバム「winderlust」をリリース。橘慶太がトータルプロデュースを手掛ける今作。この楽曲からアルバムはスタートするのだが、スタイリッシュかつ音楽の最先端を走っているかのようなサウンド。サビ前の一瞬の間を作り出すことで期待をさせてくれて、橘慶太の色気ある歌声が一気に心に差し込んでくる。トータルで30分もないアルバムではあるが、1曲1曲のバリエーションがありながら全体的なまとまりを感じさせる作品に仕上がっているのでw-inds.ファン以外にも聞いてほしいアルバムだ。個人的には2025年リリースで現時点一番好きな作品かもしれない。

タイアップ曲を多数リリースしているVaundyが、久しぶりのタイアップなしの書き下ろし楽曲をリリース。初めてこの楽曲を聞いたとき、どこのバンドの曲だろうと思ったくらいVaundyのこれまでのイメージであるパワフルさや繊細な歌声とまた違った一面を見せているのだ。オフで気軽に音楽を楽しむために作りました。そんなことが曲全体から伝わってきた。だからこそ、彼の新たな一面が見えたのかもしれない。この曲が見せる新境地がまた音楽の振れ幅を今後見せるきっかけになることだろう。

大阪府寝屋川発のロックバンド。ニューEP『六畳半にて e.p.』をリリース。先行配信された「桜新町」を聞いたときに「めちゃくちゃ好みの曲！」と思わせてくれるくらいだったが、この『ホワイトノイズ』を聞いて、しっかりとバンドのファンになった。熱量のあるアカペラの歌いだしから徐々に哀愁のあるメロディとなり、疾走感を増していく。これまでももちろん、存在は知っていたが今回のEPをきっかけに今一番ライブを見たいアーティストへと個人的に変化した存在。

今年のブレイクアーティストにも選出をしたLalaが2nd Album「Mellow」をリリース。さわやかな楽曲やキャッチーで明るい楽曲が表題曲としては比較的多い彼女たち。この楽曲は、バラード調ではあるが、ギターやドラムの存在感をしっかり感じられ、そんなサウンドにも負けない芯のある歌声が曲全体をまとめてくれている。別れ話を伝えているかのような儚げな表情で歌い上げるMVをみるとより一層歌詞は心に入り込んでいくことだろう。アルバムとしてもこの1年間でリリースした楽曲達を中心に飛躍した彼女たちの成長を感じるような1枚に仕上がっているので是非聞いてほしい。

今注目のロックバンドShaftray。今回3rd Singleをリリース。心地よいリズムとどこか懐かしさも感じられるサウンド。存在感のあるハスキーな歌声やギターソロ。これまでもShaftrayの楽曲は紹介をしてきたが、心地よさとボーカルの感情を揺さぶる歌声をこれまでの楽曲以上に感じることができる。楽曲リリースペースも早い彼らだが、毎回表情を変えてくれる。次はどんな曲をリリースするのだろう。そんな楽しみを与えてくれるバンドをこれからも応援していきたい。

今年のブレイクアーティストにも選出をしたミーマイナー。今作は比喩を用いた歌詞が特徴的なキラーチューン。疾走感のあるバンドサウンドとキュートな歌声。特に好きなのは、何度も好きだったを繰り返すところ。同じフレーズでも一つ一つにいろんな想いが込められていることが伝わってくる。ライブでの定番曲となっているミーマイナー史上最もロックな1曲を聞いて、ライブにもぜひ遊びに行ってほしい。