2024年東京発、嫉妬と独占欲をキャッチーに鳴らす4ピースバンド、ミルミールズが1st mini album『アイ・セイヴ・ミー』をリリースした。

嫉妬やネガティブも正直に詰め込んだ歌詞を、正統派ギターロックに乗せて届ける作品となっていて、ライブハウスシーンに新たな風を吹き込む1枚になるだろう。
2月に久々のライブをしたのを皮切りに、4月にはシン・ロック列島に出演する。今後のバンド活動にも注目したい。
【セルフライナーノーツ(Vo./Gt.龍之介)】
突然の自宅待機発令で、知らぬ間に過ぎていた最後の給食。規模縮小の中学校卒業式。中止になった高校入学式。軽音楽部は感染対策で部室の使用が禁止。マスク越しで素顔を知らないクラスメイト。前を向いて黙って弁当をつつく昼休憩。中止になった関東への修学旅行。それでも幸せだったと思える地元岡山で過ごした学生時代。そこから叶えることができた上京の夢。それぞれの地で抱いた思いと感じたギャップ。「2004」「憂鬱日和」は、そんな人生単位で積み重なったフラストレーションから込み上がった感情です。
どちらの曲も、縋れる何かを信じて、光を求めています。いつも何かを頼ったり自分を重ねたりして乗り越えてきたのだなと、曲を書いていると自分の性格がよく分かります(笑)
恋愛においても同じです。誰かを強く信じて、その人を頼って期待して、唯一の特別な存在になることが僕の思い描く理想です。独占欲と所有欲の色が楽曲に強く出るのもそのせいです。濃かったり薄かったりと発色は変わっても、原色自体は変わらず、今後もどこかに潜んでいくのだろうと思っています。そういった意味で一度は恋が実った2曲「君が居ないと」「未練」はその色が濃く、順風満帆な恋と失われた恋で対を成しているようで本質は近いところを書いています。一方でまだ実っていない残りの2曲。「思わせ振り」と「ドラマみたいな恋がしたい」で歌うのは“憧れ”です。憧れの原意は古語「あくがる」から来ています。「本来いる場所を離れてさまよう」という意味を持ち、今いる場所によって意味が大きく変わる言葉です。
誰かを追いかけて大きく離れ、戻れなくなってしまった主人公と、抽象的な物語に対して徐々に持ち場を離れてさまよい始めている主人公。良くも悪くも、“憧れ”という言葉が引き出す感情は、「尊敬」「感化」「嫌悪」「嫉妬」と、プラスからマイナスまで幅広く存在しているはずです。真っ直ぐな感情に自分を投影して、メロディと一緒に聴いてみてほしいです。
最後に、アルバムを締める楽曲「2004」に出てくる“拝啓 この手紙には”というワード。他の楽曲も同様に手紙と表現するならば、共通して宛先は自分自身です。これはバンドを始めた理由にも通じるところがあります。誰かの言葉や音楽に救われることもあるけれど、それでも満たされないことが今までたくさんありました。少しずつ自分で表現したい気持ちが芽生え、「自らの言葉に共感してもらいたい」と思うようになりました。それが一番、自分が救われることだと気づいたからです。楽曲には共通してその想いを込めています。自分自身のための歌や演奏が誰かのもとへ届き、支えになること。それが共感として巡り、やがて自分を救うことになる。これは僕だけじゃなくて、他のメンバーだって同じです。僕たちは、みんな何かに飢え、何かを求めている4人の寄せ集めです。それぞれの想いのこもった僕たちの始まりを、初リリースとなるミニアルバムをぜひお聴きください。自分を救うための歌を。I save me.
【収録曲・リンク】

- 思わせ振り
- 憂鬱日和
- 未練
- 君が居ないと
- ドラマみたいな恋がしたい
- 2004
