【新曲レビュー】RYO Weekly Music Selection 5選≪2026/09/30≫

こちらは、私が公式ユーザーを務めるストリーミングサービスの AWAで毎週水曜日に公開される『【邦楽】今週の最新曲』というプレイリストを聞いてオススメの楽曲を紹介しています。

今週は335曲の中からおすすめの5曲を紹介します。ぜひ、新曲と出会うきっかけに。

Mrs. GREEN APPLE『共犯』

アルバム『POPS』の収録曲。今週の新曲紹介で、このアルバムをピックアップしないわけにはいかない。

「みんなが聴いているから好き?」「バズるのが正義?」「音楽の価値は何で決まる?」

そんな問いをCMで投げかけ、リリース前から大きな話題を生んだ今作。この問いかけ自体が「じゃあ実際に聴いてみよう」と思わせ、さらに作品について考察し、それぞれがSNSで発信していく。今の時代に非常にマッチした届け方だと感じた。

もちろん、音楽的にもアルバムという作品としても、さまざまな意見が生まれている。ただ、その賛否も含めて普段とは違う層まで巻き込み、『POPS』という作品について考え、語るきっかけを作っていること自体が面白い。

これまでMrs. GREEN APPLEを好きで聴いてきた一人のリスナーとしては、フェーズ1とフェーズ2、その両方の魅力を感じさせながら、さらに現在の彼ららしくアップデートされた楽曲たちが、「POPS」という大きな枠組みの中で作り込まれた作品だと感じた。

そして今回、音楽そのものと同じくらい驚かされたのが、その届け方だった。

「音楽の価値は何で決まるのか」という問いを投げかけながら、その問い自体が多くの人を音楽へと向かわせていく。作品だけでなく、音楽をどう届け、どう話題を生み出すのか。そのマーケティングまで含めて、改めてMrs. GREEN APPLEという存在の大きさを感じさせられたアルバムだ。

藤井 風『You feat. UMI』

シンガーソングライター・UMIとのコラボレーションによって生まれた一曲。

90年代R&Bを感じさせる心地よいグルーヴに、藤井 風の優しくも色気のある歌声と、UMIの柔らかく心の奥へ入り込んでくるような歌声が重なっていく。

それぞれ一人で歌っているときには、ゆっくりと眠りにつくような穏やかさがある。それが二人の歌声が重なった瞬間、不思議な浮遊感とともに楽曲の景色が鮮やかになり、心地よさの中に楽しさまで広がっていく。

まるで眠りについたあと、そのまま色鮮やかな夢の中へ入り込んでいくような感覚だ。

ただ癒やされるだけではなく、声の重なりやグルーヴに耳を傾けるほど、新しい心地よさが見えてくる。聴けば聴くほど、その深みへとゆっくり入り込んでいきたくなる作品に仕上がっている。

04 Limited Sazabys『Over』

約1年8ヶ月ぶりのパッケージリリースとなったEP『VIEW』の収録曲。

疾走感あふれるバンドサウンドと、GENの突き抜けるようなハイトーンボイス。この組み合わせを聴いた瞬間、「これぞフォーリミ」と思わせてくれるような、彼ららしさ全開の一曲だ。

サウンドからは、90年代から00年代初頭のメロコア(メロディック・ハードコア)へのリスペクトと、バンドを始めた頃のような初期衝動も感じられる。勢いよく駆け抜けながらも、しっかりと耳に残るメロディの気持ちよさは、改めてフォーリミの大きな魅力だと感じた。

個人的には、先日久しぶりにアコースティックカバーアルバム『Re-Birth』を聴き返し、ちょうどフォーリミ熱が再燃していたところ。

そんなタイミングで出会った『Over』だからこそ、いつも以上にテンションが上がってしまったのかもしれない。久しぶりにライブハウスで、この疾走感を全身で浴びたくなった一曲だ。

modern times Bloom『ローファイフライト (feat. Kuwazuru)』

トラックメイカー・Kuwazuruとの2度目となるコラボレーション楽曲。

modern times Bloomが得意とするスローテンポでメロウなローファイサウンドをベースに、Kuwazuruによる緻密なアレンジが融合。中野大地の歌声を最大限に活かした、心地よい浮遊感と、この先へ進んでいく期待感の両方を感じさせる一曲だ。

描かれているのは、夢を追い続ける中で「結果」を求められ、本当の自分を見失いそうになる葛藤。それでも自分の芯にあるものは変えず、この先の未来を変えていこうとする想いだ。

売れていく同期を横目に揺らぐ気持ちや、夢だけでは生きていけない現実。そんな誰にも言えない感情を、静かな夜の中で一つずつ見つめ直していくような世界が広がっている。

彼がこの曲に込めた想いは、歌詞からもひしひしと伝わってくる。

自分の芯を持ちながら、現実とも向き合い、それでも挑戦を続けていくことは決して簡単ではない。だからこそ、自分自身と静かに向き合うこの曲の感情が、私の心にも深く入り込んできたのかもしれない。

心地よいローファイサウンドに身を委ねながら、その奥にある葛藤や決意までじっくりと味わってほしい一曲だ。

Ochunism『PIKO-PIKO』

4thアルバム『REWILD』の収録曲。

バンド内で出た「話してるみたいな、語りとかは?」というアイデアをきっかけに、ポエトリーリーディング調の歌詞が生まれたという一曲だ。

個人的にOchunismは『rainy』という楽曲が好きで、今でもよく聴いている。ただ、自分の中にある彼らのイメージが当時のままで止まっていたからこそ、『PIKO-PIKO』を聴いたときには驚かされた。

ポエトリーリーディング調の語りはもちろん、サウンドの細かな部分にまで遊び心が散りばめられており、次にどんな音が飛び出してくるのか分からない面白さがある。

一曲の中でこれだけ自由なアプローチを見せられると、「じゃあ今回のアルバムはどんな作品になっているんだろう?」と自然と興味が湧いてくる。

自分の中にあったOchunismのイメージを更新すると同時に、4thアルバム『REWILD』を最初からじっくり聴いてみたくなった一曲だ。

AWAプレイリスト 収録

Mrs. GREEN APPLE『共犯』
Vaundy『Destiny Journeys』
藤井 風『You feat. UMI』
Suchmos『Smile』
MAZZEL × STARGLOW『Nameless Myths』
坂道選抜『Audition』
Kis-My-Ft2『Escape』
キタニタツヤ『エメラルド』
LiSA『ソフィリア』
TOMOO『バースデイ』
Superfly『花蔭』
CHANYEOL『Timeless』
クリープハイプ『23、24』
04 Limited Sazabys『Over』
SPYAIR『Take Flight』
go!go!vanillas『宝石』
ストレイテナー『SUPER HERO ALL STARS』
Kroi『SPIN』
modern times Bloom『ローファイフライト (feat. Kuwazuru)』
楓 幸枝『いけずなミッドナイト』
Ochunism『PIKO-PIKO』
なきごと『アカネ』
鈴木真海子『if you want my love』
礼賛『VENUS feat. 清 竜人』
名誉伝説『2ndスキン』
TiDE『色めき』
藤原さくら『Pipes of Peace』
TENDOUJI『SUPER COOL JOHNNY』
A.B.C-Z『Silky Whisper』
NOIMAGE『下北沢らんでぶう』

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