【ライブレポート】『The colors〜僕らの旅路〜』

ReCreate主催のイベント『The colors〜僕らの旅路〜』がスタート。過去のイベントでは「待ち人」と「旅人」の両方の視点で物語が描かれてきましたが、今回は「待ち人」の視点に焦点が当てられました。【君のいない季節を巡る】というテーマに沿い、会場には心をリラックスさせるアロマの香りが漂い、四季を巡るように香りが変化します。

「いってらっしゃいとおかえりなさいの間で私は私の季節の色の中で君のことを想い、無事を祈っています。」という想いが込められた今回のイベントは、出演者を表現した色と香りでアロマが調合され、待ち人が季節を巡りながら抱く感情を表現しています。

それでは、『The colors〜僕らの旅路〜』の当日の様子をお伝えします。

Sae.

1組目を飾るのは、シンガーソングライターのSae.。彼女が1曲目を歌い始めると、瞬く間に会場の空気が変わり、心地よいアコースティックギターのメロディと温もりのある歌声が広がっていった。彼女をイメージして調合された香りが、歌声とともに会場の五感に届けられた。

「初めまして。三重県からきましたSae.といいます!よろしくお願いします!」と挨拶し、『花束』を披露。哀愁漂うメロディにのせて、大切な人への想いを歌い上げる失恋の曲で、彼女の悲しげな表情が印象的で、楽曲が心の奥までスーッと入り込んでくるようだった。

続いて、Sae.は自身の活動についても少し触れた。東名阪で路上ライブを続ける中、大阪で主催の朝ステに聞いてもらえたことが縁で、今日のイベント出演に繋がったのだとか。路上での活動には時に虚しさを感じることもあったものの、その経験が今日のステージに結実したのだと感じられた。

次に披露された『音色』では、彼女の魂の叫びが会場を満たし、まさに目の前にいる人へ思いをぶつけているかのような迫力があった。その歌声からは、歌うことへの真剣な決意が伝わり、主催の朝ステが心を掴まれた理由も納得だった。

「今日のイベントでは、出演者のイメージに合わせた香りを使っているそうです。香りは記憶に残りやすいので、この香りを感じるたびに私たちを思い出してもらえたら嬉しいです。」とSae.が笑顔で語る姿には、イベントを楽しんでいる様子が伝わってきた。また、オリジナル曲がネガティブな内容が多いため、今回は明るいカバー曲として、コレサワの『元彼女のみなさまへ』を披露。ポップで明るいメロディが会場に響き渡り、先ほどまでの悲しげな雰囲気とは異なる新たな一面を見せてくれた。

最後の楽曲は、彼女が毎回ライブの最後に歌うという『またね』。「今日だけでなく、今後もまた皆さんと会えたらいいな、という想いを込めて歌います。」と挨拶し、この日出会えた観客への感謝を歌に込めた。澄みきった歌声が観客の心に響き渡り、イベントのスタートを華やかに飾ってくれた。

セットリスト
1.温度差
2.花束
3.音色
4.元彼女のみなさまへ(cover)
5.またね

Sae.

三重県出身のシンガーソングライター。
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Youtube:https://www.youtube.com/@sae_oniku_97

ハマメグ

メルシーのドラムとしても活動するハマメグ。彼女のイメージカラーである緑に合わせて調合された香りがステージに漂い、フライヤーにも使われた衣装で登場。

1曲目は『共犯者』。明るく熱量のある歌声が軽快なアコースティックギターに乗り、【これで最後だ さよならバイバイ】と繰り返す歌詞が中毒性を生み出し、ハマメグならではの独特な空気感を一気に作り上げていった。

「もともとバンドでドラムを担当していましたが、解散してしまい、それでもステージに立ち続けたかったのでソロ活動を始めました。今は縁があってメルシーというバンドでドラムを担当しています。」と語る彼女が、続けて歌うのは再会をテーマにした『super full moon』。疾走感あるメロディに乗せて、ハツラツと歌い上げるその姿に観客も元気をもらった。

次に披露した『ひときれ』では、先ほどとは打って変わって、優しく哀愁漂うメロディが流れ、ぬくもりのある歌声が心に染み入るようなパフォーマンスとなった。「香りがあると気持ちが落ち着くので、優しい気持ちで歌うことができました」と、イベントへの感謝を伝えるハマメグ。

続く『higher letter』は、「人は生きる中で役職や親など、様々な肩書きに縛られるけれど、皆それぞれに闘いがある」という思いを込めた一曲。本名で呼ばれなくても、誰もが頑張っている。彼女の優しくもパワフルな歌声が、そんなメッセージを込めて聴く人の心の奥底まで響き渡り、力強いエールを与えてくれた。

「30歳になって、将来おばあちゃんになった時に『あの時は楽しかったな』と思い返せるようなイベントをやりたい」と語る彼女は、12月5日にライブを控えているとのこと。そして、バンド解散後に一人で歌う道を選んだ彼女が挫折や苦悩を綴った『singer』を披露。観客一人一人に熱い思いが届くような力強い演奏となった。

音楽を続けられたのは皆さんとの出会いがあったから、と感謝を込めて最後の楽曲『光の手』を披露。ハートフルな歌詞と香りが心に染み込み、幸せな気持ちに包まれるような一曲だった。明るく笑顔で歌う彼女の想いが伝わる、心温まるライブを見せてくれた。

セットリスト
1.共犯者
2.super full moon
3.ひときれ
4.higher letter
5.singer
6.光の手

ハマメグ

メルシーのドラマー/シンガーソングライター。

≪SNS≫
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Instagram:https://www.instagram.com/hamame1205/
Youtube:https://www.youtube.com/@hamamegu

月ノ雫

イベントも折り返し地点に入り、続いてステージに立つのは男女ユニットの月ノ雫。アコースティックギターの音色と鈴の音が会場内に響き渡り、その音色からは雨の中を一歩ずつ進むような情景が伝わってきた。ギター、鈴の音、カスタネットという限られたサウンドと、美しく色気のある歌声で独自の世界観を作り出していた。
ステージを舞いながらカスタネットでリズムを刻む唄と表現担当の早瀬波月の姿は、まさに「美しい」という言葉がぴったりだった。

続いて披露されたのは『音楽ハ何処へ』。会場の手拍子に合わせてスキップしながら、異世界の音楽を歌い上げていく。曲中にメンバー紹介もあり、月ノ雫の自己紹介ソングとも言える一曲だった。

4月にも【僕らの旅路】に出演していた月ノ雫。今回1曲目に歌った『四季彩』は、イベントのテーマに感銘を受けて作られた曲。「いろいろと支援してもらった朝ステさんに何かお返しできればと思って曲を作りました」と感謝を伝え、主催の朝ステの喜ぶ表情も印象的だった。

月ノ雫のテーマカラーは紫。「スパイシーだけど優しい香りが漂うこの香りは、私たちにぴったりです」と、楽器担当の渡邊大地が語っていた。

続いて披露された『センス』では、リズミカルなギターのメロディとともに、ミュージカルを見ているような早瀬波月の表情と動きが観客の心を引きつけていった。初めての観客も瞬く間に月ノ雫の世界に惹き込まれていたことだろう。

「この香りを嗅いでから、この曲がぴったりだと思い急遽セットリストに入れました」と言って披露された『砂漠の花』は、ラテンの雰囲気の中にどこか歌謡曲のテイストが感じられる楽曲。妖艶なダンスが楽曲の世界観を一層引き立てていた。

「みなさんと心を一つにしたいと思います!私が『月ノ雫の、せーの!』と言ったら、皆さんで『次回予告!』と一緒に叫んでください!」と呼びかけ、観客とコール&レスポンスを楽しんでいた。

「大阪では、朝ステさんと一緒に『僕らの旅路』をさらに多くの人に知ってもらいたいと思っています!またお会いできるのを楽しみにしています!」と、ライブとはギャップのあるかわいらしいMCで会場を和ませた。続いて披露された『ノスタルジック』は、また一つ雰囲気が変わり、儚げな表情が印象的だった。優しくも切なさを感じさせる彼女の歌声がノスタルジックなメロディにのって、会場の一人一人の心に届いていった。

「次の曲が最後の曲になりました!」と告げると、会場からは「えーっ!」と残念がる声が広がった。ラストを飾った『CIЯCUS』は、月ノ雫の世界観が全面に感じられる一曲。アップテンポなメロディに合わせて笑顔で歌う彼女には、楽しさと同時にクールさも感じられた。
独自性に満ちたステージで、会場を虜にしながらトリにバトンをつなぐ素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。

セットリスト
1.四季彩
2.音楽ハ何処へ
3.センス
4.砂漠の花
5.ノスタルジック
6.CIЯCUS

月ノ雫

2021年1月より株式会社羅針盤レコード取締役代表”渡邊大地”がソロ活動をしていた”早瀬波月”を抜粋し結成した男女ユニット。生音と表現力を武器に独創的な世界観は他の追従を許さない。アコースティックだがバンドに負けないサウンドを追求。楽器を司る渡邊大地はアコギとカホン、鈴を同時に使い音楽の軸として存在。世界観を広げるは唄と表現を司る早瀬波月。二人の演奏が一つになり変幻自在、無限の可能性を誇るアーティストとなる。ビジュアル面でも一定の高い評価を得て、関係者各位よりも称賛の声があがる。

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岡田麻衣子

『The colors〜僕らの旅路〜』のトリを務めたのは、シンガーソングライターの岡田麻衣子。1曲目は『種ちゃん』。こぶしをきかせた歌声に哀愁が漂い、ギターのメロディが心に深く響いてきた。

「岡田麻衣子、はじめます」と一言告げ、続けて『あんビギュあス』を披露。感情をむき出しにした力強く儚い歌声は、歌詞の世界観を歌声の強弱で表現していた。曲が終わると、会場から自然と彼女に拍手が送られていた。

「なんとまあ、トリをさせてもらうのですが、よかったんでしょうか?1組目から見ていましたが、私が最後でいいのかとプレッシャーを感じていました。頑張るのでよろしくお願いします!」と心境を語り、『サバイバー』を披露。

プレッシャーを語っていた彼女だが、届けられる音楽には、彼女にしか表現できない文学的な世界観があり、イベントのコンセプトでもある旅路に寄り添った楽曲に感じられた。

『尖りたくて』では、「尖りたくて」と歌う彼女の歌声から、なんとも言えない哀愁が漂ってきた。「びっくりするくらい巻いてますね。4曲歌ったのに15分しかたっていないですね」と笑いながらトークで場をつなぎ、会場で本日限定で販売されていたおにぎりを買うよう促すと、立ち上がる観客の姿も印象的だった。

朝ステから「僕との出会いはどうですか?」と話を振られると、「出会いは長くて5~7年程前ですね。以前はユニットとして活動していて、朝ステさんがイベントを始めた頃からお世話になっています」と、これまでの経緯を語り、「愛してるとか」を披露。悔しさや苦しさなどの想いが詰まった曲で、彼女の感情が歌声に溶け込むようだった。先ほどのMCとは一転し、静かながらも力強いパフォーマンスを見せてくれた。

ミラーボールを見つけた彼女が回して、照明を暗くしてほしいと彼女がリクエスト。真っ暗な中でミラーボールだけが輝くディスコのような雰囲気に。急遽セットリストを変更し『ミラーボール』を披露。1年ほど前にライブをした時まだまだ未熟なんだなと思ったことがあったけど、その日のライブでお客さんから手紙をもらった彼女。ライブを見れてよかったと書かれていた手紙に情けない気持ちになった。その時の会場にあったのがミラーボール。

当時の感情や感覚を忘れないようにという戒めとも言えるようなこの楽曲。タイトルと裏腹に、しっとりとしたこの曲が暗闇の中で響き、唯一輝くミラーボールが寂しさを際立たせ、歌詞が心の奥まで届いてきた。

ミラーボールが輝く会場にアンコールの拍手が広がると、「アンコールをもらったら、以前活動していたユニットtata時代の楽曲を歌いたいと思っていました!」と語り、キーボードがセットされて、元相方の前田香枝がステージに登場。

昔から知る仲である朝ステの企画だからこそ実現した一夜限りの再結成として、ユニットtata時代の『little hero』を披露。ソロの音楽とはまた異なる表情が見え、鍵盤の音色と彼女の美しい歌声が際立つ一曲で、会場のひとりひとりの心に音楽を届けながら、イベントは幕を閉じた。

セットリスト
1.種ちゃん
2.あんビギュあス
3.サバイバー
4.尖りたくて
5.愛してるとか
6.ミラーボール
en.little hero(tata)

岡田麻衣子

和歌山出身のシンガーソングライター。
popsの中にソウルやR&B、ロックなどの要素を含み、 力強い声で歌うパワフルな声と、歌声だけではなく胸にも響く曲も持ち合わせている。 過去にはJAZZバンド、ピアノユニットなどでのボーカル歴もあり。地元和歌山に在住し、現在は全国に活動の場を広げている。 2022年9月に自身初のミニアルバム『初めまして、私が岡田麻衣子です。』を製作。
≪SNS≫
X:https://x.com/maico__okd
Instagram:https://www.instagram.com/maico_okd?igsh=OXczZXQ1N2VhMGpp
Youtube:https://www.youtube.com/@user-zz4es9pm1t

各アーティストから朝ステへの愛情が溢れるMC、そしてそれぞれのアーティストのイメージで調合された香りが、四季折々の感情を表現していた。通常のイベントとは異なる香りをテーマにした今回の『The colors〜僕らの旅路〜』は、愛情が詰まった優しい空間が広がっていた。

『The colors〜僕らの旅路〜』関係者

主催&カメラマン:朝ステ@Re+Create 代表 
X:https://twitter.com/asasute0809
Instagram:https://www.instagram.com/asasute.0809/reels/
調香師:田中雄悟
Instagram:https://www.instagram.com/and_you_yugo/?igsh=MWhhdDBtaTI4MWZ4NA%3D%3D
ライター:音楽インフルエンサーRYO
X:https://x.com/yo19930223
Instagram:https://www.instagram.com/ryo.2910/
ライブハウス:Balls8 https://x.com/Balls8_20231001

イベント出演者ライブ情報

Sae.

First One Man Live
2025/2/2(日)
open 12:30 start 13:30
チケット代 ¥2000+1D

ハマメグ

2024年12月5日(木)@南堀江knave
MAKE ENCOUNTER㊗️ハマメグ生誕祭㊗️
開場18:00開演18:30
前売¥2800(1D代別)
出演
Gold Orchid Party
アシガルユース
永原真夏バンド
soratobiwo
メルシー
12/5に30歳を迎えるので大好きな皆さまをお迎えして大パーティー開催!
チケット取り置き受付中!

月ノ雫

2024.11.10(Sun.)@代々木Barbara-
【世界が終わる前に-第拾夜-】
Mont.Barbara×月ノ雫 の1シーズンに一度の共同企画。
・同テーマによる新曲の発表。今回のテーマは「鍋」
・次回テーマはお客様に投票箱に入れて頂き決定致します。
・主催二組はオープニングまたはエンディングをイベント毎に入れ変わって行っています。
出演者
Mont.Barbara
月ノ雫
堀内春菜
伸太郎(from日本刀)

岡田麻衣子

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