【新曲レビュー】RYO Weekly Music Selection 6選≪2025/03/19≫

10年ぶり16作目、総制作期間21ヶ月のアルバム『THANK YOU SO MUCH』をリリース。2023年にデビュー45周年を迎えた彼ら。今作は、これまでの多岐にわたる歴史を感じられるような音楽性の楽曲達が収録されている。アルバムを聞いたときに、音楽の魂を受け取ったような気持ちさえさせてくれた。今回のアルバムをきっかけに過去楽曲を聞く人も増えるだろう。新たな世代にサザンオールスターズの名を広げるきっかけとなる作品になるに違いない。

「Bunny Girl」をきっかけに多くの人に名前を知られるようになったAKASAKIが新曲をリリース。今回は、またこれまでと雰囲気を変えてベースラインを利かせたロックサウンドでボカロ曲を聴いているような中毒性もある楽曲に仕上がっている。楽曲を聞いたときに、こんな表情も見せるのかという嬉しさを感じさせてくれた。今後の活動も注目していきたい。

『映画おしりたんてい スター・アンド・ムーン』の主題歌。映画のために書き下ろしされた今作は、“夢は絶対に諦めない”という映画本編のテーマをそっと優しく後押しするような楽曲に仕上がっている。最近、個人的によく聞いているFRUITS ZIPPER。中毒性の高さとSNS戦略を考えられた楽曲達で音楽とマーケティング観点でも注目をしているグループだが、今作はまた楽曲の印象を変えてきたから面白い。Perfumeのプロデュースも手掛けている中田ヤスタカが楽曲制作にも入っていることで彼の持ち味とグループの個性が調和した作品に仕上がっている。

昨年のインディーズベストソングにも選出をした岡山発の新人バンド・ヴェロニカにさよなら。今回、2nd digital singleをリリース。1st digital single『mokusei』は独自性の強い世界観で次回作どんな作品を出すのか今日まで楽しみにしていた。聞いてみると、疾走感のあるバンドサウンドでキャッチーさもありながら、彼らの持ち味でもある独自性も感じられて、初見から紹介したいと思わせてくれた。ジャンルの垣根を越えた多彩な音楽に挑戦する彼らのライブをこの目で見ていたい。

2024年始動。東京発4ピースミクスチャーロックバンド“oh!! 真珠s”(オーパールズ)。こちらも昨年インディーズベストソングに選出をしたアーティスト。今作は、セオリーに囚われずに突き進む”oh!! 真珠s”らしいダンサブルなポップミュージック。イントロからの引き込み方。ギターのアプローチ。中毒性の高いダンサブルなサウンド。一つ一つが体に入り込んで、気づけば体は踊りだしていく。今年の「AWAが選ぶ 2025年注目アーティスト」の1組にも選出をした彼ら。今年、より飛躍するアーティストになるのは間違いなし。

ニューEP『What’s up!?』をリリース。高らかな笑い声から始まり、キャッチーなロックサウンドと共に「女がおもんない」というフレーズ。キュートさもありながら、少ししゃがれた歌声が独自性を放ち、キャッチーなロックサウンドと親和性を持つ。この1年で注目度をどんどんあげている彼女たち。これからもどんな作品をリリースするのか楽しみにしたい。