【新曲レビュー】RYO Weekly Music Selection 5選≪2026/06/17≫

こちらは、私が公式ユーザーを務めるストリーミングサービスの AWAで毎週水曜日に公開される『【邦楽】今週の最新曲』というプレイリストを聞いてオススメの楽曲を紹介しています。

今週は276曲の中からおすすめの5曲を紹介します。ぜひ、新曲と出会うきっかけに

米津玄師『鳥 – Raven』

2026年のNHKサッカーテーマとして書き下ろされた一曲。

サッカーのテーマソングといえば、熱狂やチームの結束、勝利への情熱を描くものが多い印象がある。しかし「鳥 – Raven」は、それとは少し異なる視点を持った作品だ。個人の孤独や生活圏の路地裏に目を向けながら、それでも前を見据えて歩き続ける人々へ向けた力強いメッセージが込められている。

私自身、サッカーにはあまり詳しくない。それでもこの曲は、スポーツの応援歌というより、一人で戦い続ける人たちへの応援歌として受け取ることができた。

一人社長として日々判断を重ね、自分の責任で前へ進んでいく。その中で感じる孤独や葛藤にも、この楽曲は不思議と寄り添ってくれる。だからこそ、サッカーという枠を超えて、多くの人の心に届く作品になっているのだろう。

個の時代と呼ばれることが増えた現代。その空気感や価値観を象徴するような歌詞も印象的だ。

米津玄師だからこそ描くことのできた、新しい時代の応援歌。今年を代表する一曲になっていくに違いない。

M!LK『真・運命(曽野舜太&山中柔太朗)』

M!LKのメンバー、曽野舜太と山中柔太朗によるユニット曲。

恋に落ちた瞬間の強烈な衝撃や、抗うことのできない運命的な引力をドラマチックに描いたラブストーリーだ。ジャケットイラストを担当したのは、「きらりん☆レボリューション」で知られる中原杏。楽曲の世界観とも絶妙にマッチしている。

この曲を初めて聴いたとき、真っ先に感じたのは平成のハロプロを思わせる空気感だった。どこか懐かしく、それでいて今の時代だからこそ成立する絶妙な“ヘンテコさ”と中毒性。その感覚はM!LKがこの半年ほどでリリースしてきた楽曲にも共通している。

若い世代には新鮮に、30代以上の世代には懐かしく響く。その両方を獲得していることが、今のM!LKの強さなのだろう。

メンバーそれぞれの魅力も着実に世間へ伝わり始めている今、まさに“今年の顔”と呼ぶにふさわしい存在になりつつある。今後もリリースが続いていくことを考えると、「2026年はM!LKの年だった」と年末に振り返っている未来が自然と想像できる。

木村拓哉『セロリ』

山崎まさよしのトリビュート企画として制作され、2026年8月12日発売の木村拓哉のアルバム『Checkpoint』初回限定盤に収録される一曲。

原曲を手がけた山崎まさよし本人も、コーラス、ハーモニカ、そしてラップで参加している。そんな特別な形で生まれたカバーだが、SMAPファンとしては懐かしさと嬉しさが同時に込み上げてくる作品でもある。

今の木村拓哉だからこそ表現できる渋みや深みがありながら、聴いていると自然とSMAP時代にこの曲を歌っていた頃の記憶もよみがえってくる。原曲へのリスペクトを感じさせながらも、しっかりと“今の木村拓哉”の歌として成立しているのが印象的だ。

SMAPの楽曲については、さまざまな事情もあり現在もサブスクで気軽に聴ける状況ではない。しかし、多くの名曲がいつでも聴ける環境になってほしいと願うファンは少なくないだろう。

そう考えると、この「セロリ」のカバーは単なるトリビュート作品以上の意味を持つようにも感じられる。過去の名曲と今をつなぎ、改めてその魅力を伝えるきっかけになる一曲。そんな存在になっていくのではないだろうか。

君島大空『琥珀の遠景』

2026年6月17日にリリースされた3rdフルアルバム『花落知多少』の収録曲。

君島大空の魅力といえば、高音域で中性的な歌声だろう。性別や時代を超越したような繊細さを持ちながら、どこか儚く、それでいて伸びやかなボーカルが印象的だ。

今作では、アコースティックギターの軽快なカッティングと、色彩豊かなエレクトロニクスを取り入れたリズムが心地よく響く。そのサウンドの上を漂うように重なる歌声が、聴く人の心をやさしく包み込んでくれる。

楽曲全体には不思議な浮遊感があり、日々の悩みや疲れをそっと吹き飛ばしてくれるような癒やしがある。気づけばその世界観に引き込まれ、時間の流れすら忘れてしまう。

6分53秒という長めの尺でありながら、その長さを感じさせない。まるで一編の物語を読み終えたような余韻を残してくれる作品だ。

modern times Bloom『Future (feat. Kuwazuru)』

“生活の余白に溶けるインディーポップ”をコンセプトに活動するmodern times Bloomの新曲。今作は、SNSによって他人と自分を比較してしまう現代において、それでも胸の奥に残り続ける夢や理想をテーマに描いたミドルナンバーだ。

トラックメイカー・Kuwazuru(ex.F1REWORKS)との初コラボレーション作品でもあり、楽曲全体を包み込むサウンドが印象的。心の奥底に沈んだ感情や言葉にならない葛藤を映し出すようなトラックが、楽曲の世界観をより深く彩っている。

SNSを活用し、日々その使い方を伝えている立場だからこそ感じるのは、多くの人が“他人との比較”に悩んでいるということだ。誰かの成功や華やかな姿が見える一方で、自分だけが取り残されているような感覚になることもある。

しかし、誰にでもその人だけの個性があり、その人だからこそ届けられる価値がある。そして、抱えている悩みや迷いもまた、自分だけの強さや違いになっていく。

この曲は、そんな不安や葛藤を抱えながらも、捨てきれなかった想いを信じてもう一度前へ進もうとする人たちへのメッセージソングのように感じられた。

楽曲を通して伝わってくるのは、夢を諦めないことの大切さだけではない。modern times Bloom自身も、この「Future」と共にアーティストとして新たな一歩を踏み出そうとしている。そんな決意と変化の予感が詰まった作品だ。

AWAプレイリスト 収録

米津玄師『鳥 – Raven』
M!LK『真・運命(曽野舜太&山中柔太朗)』
中島健人『Fiction Love』
Aぇ! group『PRIDE』
なにわ男子『Gimme The Day』
BTS『Come Over』
なとり『Puppet』
AKASAKI『離さないでいて』
CUTIE STREET『ホメマクリズム』
君島大空『琥珀の遠景』
OKAMOTO’S『That’s All I Wish』
w-inds.『Give you my heart (Re-Recording)』
木村拓哉『セロリ』
アンジュルム『BaBaBa Burning Love!』
SWEET STEADY『とびきりドラマティカ』
claquepot『リーズン』
ちゃくら『夏をかける少女』
ん・フェニ『omoutabi』
modern times Bloom『Future (feat. Kuwazuru)』
お風呂と街灯『革命』
声にならないよ『エンドロール』
シェフの気まぐれ『傘』
Offo tokyo『Deja-vu』
Blue rose paradigm『凡才につき』
post public『君と夢』
Beachside talks『Whale Net』
P4C『グループホーム』
帰りの会『遊泳』
終日柄『東京』
Qnel『&Dream』

“【2025/06/17オススメ新曲】RYO Weekly Music Selection” by RYO on AWA
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