こちらは、私が公式ユーザーを務めるストリーミングサービスの AWAで毎週水曜日に公開される『【邦楽】今週の最新曲』というプレイリストを全曲聞いてオススメの楽曲を紹介しています。
今週は290曲の中からおすすめの6曲を紹介します。ぜひ、新曲と出会うきっかけに。
米津玄師『IRIS OUT』
劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の主題歌として書き下ろされた1曲。米津玄師がレゼというキャラクターに焦点を当て、彼女の妖艶さと危うさ、そして主人公デンジの浮き立つ感情を織り交ぜた楽曲だ。
間奏に鳴り響く鍵盤は、軽快さと妖しさを同時に孕み、感情の揺れを映し出すよう。アップテンポな展開の中に、恋と破滅が背中合わせにある不穏さが漂っている。デンジの純粋な衝動と、レゼのミステリアスな存在感――そのすべてが楽曲に詰め込まれているように感じられる。
映画のシーンを用いたMVは、音と映像が完璧に呼応し、世界観を強烈に印象づける仕上がり。リリースからわずか数日で再生数413万回を突破し、海外リスナーからの支持も急速に広がっている。物語とともに、今後さらに多くの人の記憶に刻まれていくであろう1曲だ。
Number_i『Numbers Ur Zone』
2ndフルアルバム『No.II』から先行配信された本作。これまでの楽曲でも、中毒性のあるフレーズを繰り返すものや、バラードなど幅広い挑戦を重ね、ヒップホップを軸に進化を見せてきたNumber_i。今作では、その流れをさらに加速させるかのように、激しいラップとディープなトラックが融合している。
初めて聴いた瞬間、思わず「かっこいい」と声が出てしまった。怒涛のように畳みかけるラップ、重厚感のあるトラックの中に漂うおしゃれさ――その両立が強烈な中毒性を生み出している。聴き込むほどにクセになるサウンドであり、彼らがまた新たな一面を切り拓いたことを実感させてくれる楽曲だ
BE:FIRST『BLUE』
『サントリー生ビール』のプロジェクト「生:FIRST」のWEBムービータイアップ曲。JUNONとLEOが初めて二人で作詞を手掛けたことでも注目の楽曲だ。
バラード曲『空』で聴かせてくれるしっとりとした歌声も素晴らしいが、今作は「BE:FIRSTはここまで振れ幅が広いんだ」と強く感じさせてくれる。鍵盤やサックスの音色が彩りを加え、緩急のあるアレンジがアップテンポの爽快感を引き立てる。おしゃれでありながらライブで体を揺らしたくなるような高揚感があり、自然と「生」で聴いてみたいという気持ちにさせてくれる。
さらに、歌詞には表題曲である『空』にちなんだ言葉も織り込まれており、作品同士のつながりを感じられるのもファン心をくすぐるポイント。新曲を聴くたびに、彼らの音楽性の奥深さや挑戦心に触れ、ますます好きになる――そんな1曲だ。
ねぎ塩豚丼『変貌』
軽音部をきっかけに結成された現役高校生4人組バンド。SNSでのバズをきっかけに注目を集め、前作「Victory」は総再生回数約4000万回を突破。日本テレビ系「DayDay.」への生出演など、今もっとも勢いのある高校生バンドのひとつだ。
そんな彼女たちが放つ新曲は、メンバー自身が「過去一ロック」と語る渾身のナンバー。イントロのベースラインが一気に引き込み、キュートでありながら芯のある歌声が疾走感あふれるサウンドを突き抜けていく。
現在は受験勉強のためライブ活動を休止中。それでも「変化を恐れずアップデートしていく」という決意がこの楽曲には刻まれている。止まることなく進化を続ける彼女たちの姿が、この曲から確かに伝わってくる。
春風レコード『夜に潜って』
先日『RadioDream』で「WAVE」を紹介した春風レコードが、新曲をリリース。今回は前作のグルーヴィーな雰囲気から一転、静かに心へ沁みわたるようなバラードを届けてくれた。
透き通るヴォーカルの声色と、シンプルながら美しいメロディライン。深い夜にそっと寄り添うようなサウンドは、聴く人の心を優しく包み込んでくれるだろう。春風レコードが持つ幅広い表現力を改めて感じさせられる楽曲だ。
確かな存在感を放ちながらも、まだまだ大きな飛躍を予感させる彼女たち。夜の静寂に身を委ねるように、この1曲をぜひ聴いてほしい。
CRAZY BLUES『Lot』
京都発、平均年齢20歳の3ピース・オルタナティブロックバンド、CRAZY BLUES。以前インディーズベストソングにも選出した彼女たちが放つ今作は、若さの瑞々しさとバンドの本質的な熱量が同居した1曲だ。
透明感のある心地よい歌声は、まるで風のように優しく聴き手を包み込み、その一方で、オルタナティブロックの醍醐味ともいえる厚みのあるバンドサウンドが深く熱を帯びて心を揺さぶっていく。やさしさと力強さが同時に響くそのサウンドには、まだ20歳という年齢を忘れさせる説得力すら感じられる。
これからの成長と進化を考えると、ますます注目せずにはいられないバンド。今後の歩みに期待が高まる。
AWAプレイリスト 収録
米津玄師『IRIS OUT』
Number_i『Numbers Ur Zone』
BE:FIRST『BLUE』
Ado『CAT’S EYE』
羊文学『doll』
m-flo loves RIP SLYME『ARIGATTO』
DISH//『踊りゃんせ』
Chevon『るてん』
くるり『ワンダリング』
Laura day romance『プラトニック』
リュックと添い寝ごはん『敵いませんかね』
indigo la End『愛のことば』
SPYAIR『Bring the Beat Back』
ACIDMAN『feel every love』
Black petrol『TURN I』
ドミコ『誰にも言わないでいるよ』
TIDAL CLUB『ランドリー四月を泳ぐ』
POP ART TOWN『キミハカゲロウ』
ん・フェニ『ラウドおじいちゃん』
bacho『平和のかたち』
sympathy『ENCORE』
ねぎ塩豚丼『変貌』
春風レコード『夜に潜って』
AKAMONE『寂しくなるな』
CRAZY BLUES『Lot』
ベリーバッドアラモード『Not My Day』
CAT ATE HOTDOGS『関係ないぜ』
Fish and Lips『傷ついちゃえばいいのに』
KOHAKU『おやすみ』
grating hunny『未成年だった』
プレイリストはこちら
https://mf.awa.fm/46fqgPt
今週も読んでいただきありがとうございました。来週もお楽しみに!