毎週木曜22:30にオンエア中の「Radio Dream」。その主催イベント「Music Festival Radio Dream」の第3弾が9月23日に開催された。今回は、11月30日に控える≪浪花どさんこROCKFES≫のプレイベントとして行われた。
開場と共に観客たちはゆっくりと会場へ足を運ぶ。DJアクトを務めるひみつきち!が浪花のアーティスト達の楽曲で場内の空気を温め、期待感が高まっていった。
キノミキノママ
イベントの幕開けを飾ったのは、今年結成された大阪の新鋭バンド・キノミキノママ。Vo.&Gt.のユウジンが「フェスドリ始めます!」と叫ぶと、1st EP『イッチョウラ』収録の『余裕シャクシャイン』でライブがスタート。色とりどりの照明が輝く中、ドラムのリズム、ベースのグルーヴ、ギターのメロディが重なり合い、会場にエネルギーが満ちていく。ユウジンの力強くも心を捉える歌声が響き渡り、メンバーたちが楽しげに演奏する姿が観客に伝わってきた。
「お酒片手に自由に楽しんでください!楽しむ準備はできてますか!」という呼びかけに続いて、『夜のまにまに』が披露された。会場にはムーディーな音楽が漂い、観客は肩を揺らし、音楽に身を任せて踊り出す様子が見られた。まるで夜の香りが音楽とともに広がっていくようだった。
次に披露されたのは、アコースティックギターの澄んだ音色から始まる『夏を待つ』。夏の田舎の情景が浮かぶメロディに、ユウジンの伸びやかな歌声が融合し、観客の心を静かに包み込んでいく。哀愁を漂わせるその音楽は、聴く者の胸の奥深くまで響きわたった。「イベントに呼んでいただきありがとうございました!」と語るユウジン。彼は、以前は観客としてこのイベントに参加していたことを振り返り、出演できた喜びを表した。
続いて披露された『満月のカンヴァス』は、ユウジンが弾き語りでも発表している楽曲だが、バンドとしてのアレンジが新たな一面を見せていた。会場は月明かりのような優しい光に包まれ、観客はその美しさに心を奪われていた。
最後の曲は『暁とエピローグ』。繊細で美しいユウジンの歌声が響く中、会場全体が静かに耳を傾けていた。初めてこのバンドを見た観客も多かっただろうが、その音楽は心の奥底まで届き、誰もがその瞬間に引き込まれていた。最高のトップバッターとして、キノミキノママは素晴らしいステージを見せてくれた。
セットリスト
1.余裕シャクシャイン
2.夜のまにまに
3.夏を待つ
4.満月のカンヴァス
5.暁とエピローグ
≪プロフィール≫
2024年に活動開始。大阪や神戸を中心に活動する4人組バンド。 メンバーそれぞれがこれまでに出会ったさまざまな経験や感動を持ち寄り、音楽に昇華する。キノミキノママな音楽で、ポップスやロックを織り交ぜ、どこか懐かしさと新しさが交差する独自の世界観を紡ぐ。 2024年7月には1st EP『イッチョウラ』をリリース。関西を中心に幅広く活動を行っている。メンバーは、Vo.&Gt. ユウジン、Gt. 慧ぴよ、Ba. ぐんちゃん、Dr. シミー。
≪SNS≫
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Instagram:https://www.instagram.com/kinokino_band/
Youtube:https://www.youtube.com/@kinokino_band
SiMA
ヒューマンビートボックス、ボイスエフェクター、ルーパーを駆使して独自の音楽を生み出すアーティスト、SiMAがステージに登場した。会場が暗転するとともに、神秘的な音が広がり、観客はその独自の世界観に引き込まれていく。SiMAはボイスパーカッションとルーパーを巧みに組み合わせ、その場で楽曲を構築。まるで初めて見る未知の生物と出会ったかのように、観客は彼の音楽に魅了された。
「SiMAです。よろしくお願いします」と簡潔な挨拶をした瞬間、会場からは温かい拍手が送られた。彼のステージは、誰もが息をのむような空気感を生み出し、そのサウンドは圧倒的だった。「ありがとうございます。」と感謝を伝え、次に始まったのは『Anthem』。青い照明に包まれながら、SiMAはボイスパーカッションで観客を支配するかのように演奏を繰り広げた。彼の音楽は、歌、サウンド、ルーパーのすべてを駆使して、他では聴けない唯一無二の体験を提供した。
楽曲の転換でさえも、音楽の一部と感じさせるSiMAの技術に、観客は釘付けになった。ライブハウスはまるで異次元に踏み込んだかのような空気に包まれ、観客は息を呑みながら音を見つめる。その光景は、一枚の絵画が徐々に完成していくのを見ているような感覚に近いものがあった。
後方にいた観客たちも音楽に圧倒され、思わず前へ進んでいく。その音楽が彼らの心を打ち、体を動かす力となっていたのだ。BPMが上がるにつれて、観客はゴンフィンガーを上げ、体を揺らし始めた。普段は異なるジャンルを聴くような人々も、この音楽に心を打たれ、そのビートに体を任せていた。
最後には歓声と大きな拍手に包まれ、SiMAはイベントをさらに盛り上げてくれた。観客を魅了したそのステージは、多くの人の記憶に刻まれたことだろう。
セットリスト
1.Wall of mist
2.Anthem
3.seachlight
4.Drift
5.under a spell
6.move
≪プロフィール≫
京都・嵐山出身 / ヒューマンビートボクサー
口や喉から出した音で楽器や機械音、環境音などを再現し、様々な音を組み合わせながら多様な音表現を展開する技術、ヒューマンビートボックスとボイスエフェクター、ルーパーを駆使して楽曲制作、ライブパフォーマンスを行う。 また全ての楽曲の作詞、作曲、歌唱も自身で担当しておりシンガーソングライターとしての側面も合わせ持つハイブリッドなヒューマンビートボクサーとして独自のスタイルと音楽性を築いている。
2022年11月9日には全10曲収録1stフルアルバム『unknown』を自主レーベルUpsweep Recordsよりリリースするなど自身のヒューマンビートボックスを音楽作品として形に残すことに取り組んでいる。 同年には100本以上のライブに出演しており精力的にライブ活動を行なっている。
≪SNS≫
HP:https://simabeatbox.net/
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Youtube:https://www.youtube.com/channel/UCSpeyWB4rgrZuyDFRsWbeOg?app=desktop
透明な7日目の真実
SiMAの余韻がまだ残る会場に、新たな風を吹き込んだのは、≪浪花どさんこROCKFES≫の主催でもある透明な7日目の真実だ。Vo/Ba.の芽菜が「浪花どさんこプレイベントいきましょう!」と声を上げ、1曲目からロック全開の『今日もそれだけで』を披露。力強いサウンドが会場に響き渡り、観客は腕を振り上げて熱狂。会場全体が熱気に包まれていく。
続いて披露された『Dreamer’s high』では、芽菜が雄叫びを上げ、さらにボルテージを引き上げた。Support Gt.のずんが奏でるギターリフが観客の心と体を揺さぶり、会場全体が一体となって高揚感を共有する。
芽菜は「Radio Dream」へのゲスト出演回数が最多であることから、番組との深い縁を持っている。その背景もあり、自分たちの主催イベントを盛り上げるという強い意志がステージから感じられた。「今日は乗っ取りに来たつもりで強強セトリ作ってきました!」と芽菜が熱意を語ると、『蒼』の演奏が始まり、観客は再びそのロックサウンドに包まれた。ビブラートを効かせた彼女の歌声は、メロコアのサウンドと見事なコントラストを生み、バンドの持ち味を際立たせていた。
芽菜はMCで「11月30日はインディーズバンドとして無謀かもしれないけど、私たちにとって大きな挑戦です。たくさんの方々の支えがあって、このイベントが実現しています。当たり前ではないこの助けに、私は音楽で応えたい。一緒に歌ってくれますか?」と語りかけた。観客はその言葉に応じて、コールアンドレスポンスを返し、芽菜の熱い想いと笑顔が会場中に響いた。
11月30日に開催される≪浪花どさんこROCKFES≫にかける芽菜の熱意と決意は、確かに観客の心に伝わっていた。未完成ながらも成長を続ける彼女たちの姿は、がむしゃらに突き進むエネルギーを感じさせ、観客に希望と期待を抱かせるものだった。
セットリスト
1.今日もそれだけで
2.Dreamer’s high
3.蒼
4.空が笑う
5.僕もそうだ。
≪プロフィール≫
「貴方の笑顔とその先の一歩へ。」をテーマに活動中。Vo/Ba芽菜は、バンド活動をする傍ら、鍵盤弾き語りとしてもソロ活動を並行中。自身最大規模の挑戦として2ステージイベント「百歌繚乱」を開催する。
≪SNS≫
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Instagram:https://www.instagram.com/meeeeeeeina518
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCkAx0JzZm0GWRNxQ_6Hr7xg
Coma
2024年6月にライブ活動を開始した、京都発の大学一年生バンドComaが登場。「みなさん今日はよろしくお願いします!盛り上げていきましょう!」という力強い挨拶と共に始まったステージ。中毒性の高いメロディ、癖になるギターサウンド、かっこいいドラムのリズム、そして低音を響かせるベースラインが一体となり、彼らの音楽が会場を包み込む。歌声からは、音楽に賭ける彼らの強い意志が伝わってきた。若さの中に燃え盛る内なる炎を込め、彼らは今日のステージでその情熱を見せつけた。
続いて『啼泣ドットライト』を披露。私自身、この曲を初めてネットで聴いたときに心を掴まれた。初見で出会った時の衝撃を思い出させるほどの魅力を持つライブパフォーマンス。癖になる歌詞とメロディは観客を虜にし、Ba.のヤマネチヒロが手拍子を促すと、それが会場全体に広がり、一体感が生まれた。
「今日は素晴らしい人たちの中で、楽しみにしていた企画に呼んでくれて嬉しいです。今日は嫌なことがあったな、明日は嫌なことがあるかもなと思う時もあります。音楽を聴いたりライブに行ったりすることで、嫌なことを少しでも忘れることができたらと思っています。みなさんの気持ちに少しでもいい影響を与えられたら」と語る姿に、彼らの真摯な気持ちが垣間見えた。
続いて披露された『skim the sky』では、また違った雰囲気が場内に漂う。和のテイストを含んだ楽曲に鍵盤の美しい音色が重なり、打ち込みサウンドとバンド演奏が融合していく。点滅する照明の中で繰り広げられるパフォーマンスは圧巻で、曲が終わると会場には大歓声が響いた。ジャンルの枠を超えて変化する楽曲たちで、Comaは見事に観客を魅了し、トリのナンカノユメへとバトンを繋いでくれた。
セットリスト
1.OP session
2.大迷惑時代
3.啼泣ドットライト
4.音楽的攻撃性
5.報われしょうじょ
6.skim the sky
≪プロフィール≫
2024年2月活動開始、京都発 大学一年生バンド。ミクスチャー音楽を基盤とし、現代のポップサウンドを追求していく。1st Demo EP「BANDLAB」配信中。
≪メンバー≫
Gt./Vo. カワチヨウスケ
Ba. ヤマネチヒロ
Dr. アオヤママヒロ
《SNS》
X:https://x.com/comakyoto
Instagram:https://www.instagram.com/comakyoto/
Youtube:https://www.youtube.com/@comakyoto
ナンカノユメ
イベントのトリを飾るのは、「Music Festival Radio Dream」の主催でもあり、≪浪花どさんこROCKFES≫の主催でもあるナンカノユメ。この日フィジカルリリースされたEP『SHIROTEN』収録の『人世ゲーム』からライブはスタート。1曲目から会場のボルテージは急上昇し、観客は手を振りながら大きな盛り上がりを見せた。城天(※大阪城公園 城天ストリート)を拠点に活動するナンカノユメは、この日まで雨でライブが1か月間行えなかった。その鬱積したエネルギーを今日という一日に詰め込み、最高のパフォーマンスを繰り広げていた。
続いて披露されたのは『Ready Go』。Vo.841がフルパワーで観客を煽り、熱狂はピークに達した。観客たちは腕を振り上げ、本日一番の熱気で会場を満たした。「ありがとう」と841が感謝を伝えると、観客から感動の拍手が送られた。
「フェスドリは毎回めちゃくちゃ色が違いますね。今日は芸術を感じました!」と841が語る。主催として3回とも出演しているからこそ、アーティストごとの色の違いを実感していたのだ。
次に披露された『野良少女』は、ポップでありながら懐かしさを感じさせるサウンドで、バンドのコンセプトであるポップロックの魅力を伝えていた。
「時間があっという間に過ぎていきます。あと2曲お願いします」と告げ、『オレンジ』を演奏。841はアコースティックギターを手にし、哀愁漂うメロディがエモーショナルな空気を作り出した。曲は夕焼けを思わせる雰囲気を放ち、観客はどこか懐かしさを感じたことだろう。
「今日は来てくれてありがとうございます!毎回その頂点を目指して、やっていくとみんなと仲良くやっていけると思います。年内11月30日に向けて、ステップアップしていけるように動いています。今後ともフェスドリとナンカノユメをお願いします!」
ラストは、大阪城野音という目標への決意を歌に込めた『ミライノヒカリ』。観客は手拍子で会場を包み、コールアンドレスポンスによって一体感が生まれた。この日の景色から、目標とする11月30日の舞台が何百倍にも大きなものとして想像される。今日のステージは、その未来を垣間見せるものだった。≪浪花どさんこROCKFES≫まであと数ヶ月。走り続けるナンカノユメには、最高の景色が待っているに違いない。
セットリスト
1.人世ゲーム
2.Ready Go
3.野良少女
4.オレンジ
5.ミライノヒカリ
enc.Burny
≪プロフィール≫
2019年春に北海道札幌市出身のGt.daishiと大阪出身のVo.841 (ヤヨイ)が中心に大阪難波でバンドを結成。
2024年1月には、約3年間サポートメンバーだったBa.佐藤一馬が正規加入。今までの経験や音楽による繋がりが自分たちの人生に強く影響していると実感し、
出身地である北海道と大阪を繋ぐ新しい音楽フェス「浪速どさんこROCKFES」を立ち上げる。
イベントの開催だけでなく北海道と大阪を繋ぐ新たなきっかけを作るためにもライブ活動を行っている。
どこか懐かしさを感じさせるメロディーラインと透明感ある841の歌声、煌びやかなdaishiのギターサウンド、
アグレッシブな佐藤一馬のベースサウンドでノスタルジックな世界へと誘う。
毎週日曜日、大阪城公園駅降りてすぐの野外フリーライブ【城天ストリート】を中心に活動、イベント運営も担っている。
≪SNS≫
HP:https://nankanoyume2019.jimdofree.com/
X:https://twitter.com/nankanoyume2019
Instagram:https://www.instagram.com/nankanoyume/
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCkQkMotiPy81WANTQX2-iqA
浪花どさんこROCKFES
<大阪と北海道を結ぶキッカケを創出する新しいフェス!>
関西インディーズ音楽シーンでともに奮起する「大阪人」と大阪在住「道産子」が、それぞれの生まれ地域である大阪と北海道を結ぶキッカケを創出するための音楽フェス【浪花どさんこROCKFES】を開催します。
<日程> 2024年11月30日(土)
大阪城音楽堂(野音) 開場14:00
<チケット> 一般チケット 1000円
学生チケット 500円
※学生チケットの場合は、当日入場時に学生証の提示を必須とさせていただきます。
チケットはこちら
https://tiget.net/events/317113
キノミキノママ ライブ情報
キノミキノママ初の企画ライブ『ノゾキミワードローブ』
第1回は 観天望気 と かわらかの とのスリーマン!
11/16(土) @江坂TWIN REVERB
14:15open 14:45start
¥2000+1d
取り置きのご連絡はSNS!
SiMAライブ情報
11月16日はマンスリーヘッドホンライブ🎧
手元をモニタリングできたり音量自由に調整できたり面白いライブ体験ができます!
会場:桃谷Oooze
OPEN 18:30
START 19:00
*ライブは1時間程
料金:3000円+1ドリンクオーダー
ご予約はsima.beatbox@gmail.com
Coma配信情報
1st Demo EP『BANDLABDemo』配信中!
https://linkcloud.mu/68c910bf
ひみつきち!イベント情報
11月10(日)「ひみつきち!vol.12」
13:00〜19:15 心斎橋FootRockBEERS
本気の肉フェス、最強最高のDJVJスタッフ一同で送る年内最後の主催。
⬇️ご予約は下記フォームからも!⬇️
https://x.gd/Yiy9j
NFRS『Radio Dream』
NFRS『Radio Dream』
毎週木曜日22:30~23:00
パーソナリティ:
ナンカノユメGt.daishi,音楽インフルエンサーRYO
放送:ネットラジオNFRS
番組ページはこちら。
https://www.nfrsradio.com/radiodream
上記のページから全国で聞くことができます。
イベント関係者
会場:中津Vi-code http://www.vi-code.com/
カメラマン:石子 https://www.instagram.com/ishiko_work?igsh=cGphZHphNHkzcGw4
ライター:音楽インフルエンサーRYO https://x.com/yo19930223